時間

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管理局X-FILE No00256389「アースラ乗員消失事件」

第5話「時間」



管理局X-FILE No00256389「アースラ乗員消失事件」⑤


前回まで
謎の襲撃者を迎え撃つ若き乗員達。
二手に分かれ自らの魔力を囮に誘き出そうとするが、
そんな彼らを嘲笑うかのようにソレは逃げる間も与えず全てを飲み込んだ―――





私は何も映さなくなった画面をしばらく呆けたように眺めていた。
なんだあれは?何故結界を壊すでもなく通り抜けられたんだ?
彼女達の安否も気になるが限り無く絶望的であろうことは考えるまでも無かった。
部下「隊長、こちらを!」
部下の呼びかけに我に帰った私はもう一方の映像、クロノ執務官達を見た。

ユーノ『あそこは……訓練室だね』
クロノ『僕達以外はブリッジか格納庫にしかいないはずだ、魔力反応があるのは妙だな』
なのは『じゃあ、あそこにいるのは……』
局員『とその時だった!』
局員『ギャアアアアアアアってやめろバカ!マジで洒落になんないから!心臓止まる!』
クロノ『お前達、頼むから帰ってくれ』

私からも頼む。






クロノ『いけない、バカに付き合っている場合じゃなかった!』
なのは『ユーノ君、もしもの時は結界をお願い!』
ユーノ『うん、任せてなのは!』
局員『よし!俺達は力いっぱい応援する準備だ!』
局員『ついに代々受け継がれてきた伝説の団旗が上がる時が!』

だがおかしい、今は二手に分かれた彼らの記録を同時に再生しているはずだ。
下層部にいた一方がたった今襲撃されたのに上層部のここに奴がいるだろうか?
それともやはり奴は自在に転移する能力を持っているのか……?
私が考えをめぐらせている間にも画面の中の時間は進み、

扉が、開いた――――





カシュン
全員『『『『『っ!!!!!』』』』』

???『あれ……?なのは、それに皆も?』
???『どしたの?そんなに大人数で身構えちゃってさ』

ユーノ『フェイトに……アルフ……?』
なのは『フェイトちゃん!念話も通じないから何かあったんじゃないかって私!』
フェイト『あ……ごめんね、実はアルフと訓練室を使ってたんだけど……』
アルフ『オペレーションを頼んだ局員が突然いなくなっちゃったんだよ』
クロノ『なるほど訓練室の結界なら外部から遮断される、念話も通じないわけだ』
アルフ『おかげで出られなくなるし散々だよ!やっとこさ結界壊して出てきたんだから』
局員『まったく職務怠慢にも程があるな!』
局員『あぁ、局員の風上にもおけん奴だ!』
彼女達はどうやら先程行方不明とされていた2名であるようだ。





ユーノ『とにかく二人とも無事で良かったよ』
フェイト『え、無事って?』
クロノ『今アースラに侵入者がいる、既に被害者も出ている危険な相手だ』
なのは『それで今はやてちゃん達と手分けして探してるんだけど……はやてちゃん?』
クロノ『(はやて、どうした?はやて!何かあったのか!?)』
カメラに施された魔法で念話も録音されている。が、彼女はもう……

はやて『(はぁっ!はぁっ!皆!いたわ!)』
っ!無事だったのか!
クロノ『(いたって奴か!?今どこにいる!?)』
はやて『(それが誘き出すどころかいきなり襲われて……シグナムや……ザフィーラがっ……!)』
フェイト『(そんな!シグナムが……!?)』
はやて『(あかん方向も見んととにかく逃げてきたから……ここはブリッジの近く……?)』
なのは『(すぐに行くから!頑張って!)』
そう言いながら彼らは駆け出していった。






彼らはブリッジへと続く通路に辿り着くがそこは静まり返っていた。戦闘の形跡すら無い。
なのは『はやてちゃーん!いたら返事してー!』
局員『ほら!今から俺が面白い事しますから出てきて!え!?こんな所からそんな物が!?』

シーン……

ユーノ『念話にも……応答が無い……』
クロノ『クソッ!遅かったのか!』
フェイト『そんな……はやて……!』
少女ががっくりと膝をついてうな垂れる。
クロノ『体制を立て直さないと、一度ブリッジへ行こう!』
アルフ『フェイト……ここにいても何も出来ないよ、行こう?』
使い魔と思われる女性に支えられ少女がなんとか立ち上がると一行はブリッジへ向かった。






クロノ『失礼します、クロノ・ハラオウン執務官です』

カシュン

一行がブリッジへ入ると――――――そこは無人だった。

ユーノ『え……?』
なのは『そんな……どういうこと?リンディさんは?他の人達は!?』
クロノ『まさかここも……そんなバカなっ!』
ガンッ!
クロノ執務官が壁を叩いて激昂した。
クロノ『有事の際にはブリッジには結界が張られている!仮に破られたとしても脱出する時間はあるはずだ!』

私「ブリッジの映像を!」
部下「もう準備しています!すぐに!」





部下「ありました!出します!」
ヴォン

そこにはブリッジでスタッフに指示を出すリンディ・ハラオウン提督の姿があった。

リンディ『えぇすぐに警戒態勢を!ただし艦内警報やアナウンスは使わないで!敵に警戒されます!』
ランディ『艦長!アースラ艦内全域をスキャンしましたが対象の反応出ません!』
リンディ『高度なステルスか……あるいは魔力反応を外に出さない物なのかもしれないわね……』
アレックス『各員への通達ですが個人単位では時間がかかり過ぎます!』
リンディ『すぐにエイミィに戻るように連絡を――――アレックス!』
アレックス『え?なんですか艦ちょ』
バサッ

突然落下、いや急襲してきたソレに管制員は為す術も無く飲みこまれた。





ランディ『そんな!結界は無反応だったのに!』
リンディ『っ、非常警報!総員すぐに退避しなさい!』
だがブリッジの人間が動き出す前に、
ドドドドドドドン!
ランディ『うわああああああああああああああ!』
女性スタッフ『きゃああああああああああああ!』
男性スタッフ『うぐっ!?がっ……』
ある者は巻き取られ、ある者は締めつけられてソレに引き寄せられていった。

リンディ『スティンガースナイプ!』
ドォンッ!

それまでただ無機質に行動していたソレが、初めて怯んだと取れる反応を私は目にした。






リンディ『もう一撃!』
ドォン!
だが着弾した先にソレの姿は無く、
リンディ『!?、どこへ―――』
私「後ろだ!」
聞こえるはずの無い過去の人間に向かって叫んだが
バフッ
まるで口を開けるように大きく伸びたソレに彼女は気付く事無く飲みこまれた。

私「なんて事だ……」
この時点でアースラは中枢機能ともいえるブリッジが無人になった、
つまりほぼ運航停止状態になったと言っていい、つまり艦内の人間は孤立したのだ。




この先クロノ執務官達はバックアップ無しにアレと対峙せねばならないのだ。
だが先程の斬撃といい魔力攻撃といいアレにも攻撃が通じる事はわかってきた、あとは――――

部下「た、隊長……」
部下が青ざめた顔で私に語りかける。
私「?、なんだ、何を見つけた?」
部下「今の映像……時刻を見てください」
私「時刻?それが―――――――!!!!!」

私は自分の見た物が信じられなかった、コンピューターのバグであって欲しかった。
だが真実、今の映像は今から「2時間半前」の物だった。

つまり、エイミィ女史が襲われた時間よりも前にブリッジは襲撃されている。
ならばエイミィ女史は誰に報告していたんだ?……クロノ執務官は……一体今まで誰と連絡を取っていたんだ?

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